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生前贈与と、生命保険の活用で一石二鳥

2009.11.01

年間110万円までは毎年非課税で贈与することが出来きますが、これには懸念を持たれる方もいらっしゃるということを前回のレポートで触れました。つまり、年間110万ずつ贈与すると、すぐに使ってしまって、せっかく築いた金融財産が残らない可能性がある・・・ということです。また、このような懸念が無い場合でも、もっと効果的に財産移転をする方法があります。

それが、生命保険の活用です。
どういう事かといいますと、例えば、今年60歳になるAさんが、毎年110万を孫のBさんに暦年贈与する場合、この孫のBさんが保険の契約者になって死亡保険に加入します。そして被保険者をAさん、死亡保険金の受取人をBさんにしておくのです。契約者は孫のBさんなので、保険料を支払う義務があるのはBさんです。そしてこの払い込むべき保険料の金額を、ちょうど年間110万になるように契約します。

つまり、
(1)AさんがBさんへ110万を贈与する。
(2)Bさんは受贈した110万を保険料として保険会社へ払い込む

ことになります。
保険料の払込方法を孫Bさんの受贈口座からの口座振替にしておけば、贈与した110万を孫Bさんが使い込む心配はありません。そしてAさんが亡くなったときに、死亡保険金が、Bさんの手元に渡ることになります。

 

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この仕組みを使うメリットをまとめると、以下のようになります。

ア)毎年110万ずつ暦年贈与を行うことで、相続財産の圧縮を図る事ができる。
イ)贈与した110万を保険料とすることで、使い込みを防げる。
ウ)相続開始時には、死亡保険金が受取人の元へ届くことになり、それを納税資金や分割資金に充てる事ができる。
エ)保険の契約者と保険金受取人が同一であるこの仕組みにおいて、受け取る保険金は『一時所得』となり、『相続税』が課税される場合と比べて税務上有利になる場合がある。
オ)払い込んだ保険料よりも、多い額の保険金が受け取れる可能性が高い。

ただ、この仕組みを利用する際にも、押さえておくべきポイントがあります。
生命保険に加入すると、その生命保険料の控除枠が利用できます。この控除枠の利用は、現金を贈与した人が行うのではなく、かならず生命保険の契約者となる受贈者(=110万の贈与を受けた人)が行うようにしましょう。

 

また、前回もご説明しましたように、通帳・印鑑は贈与をする人のものを使わないとか、贈与契約書を作成しておくとか、税務署の調査が入った時の対策もバッチリしておく必要があります。
正しいやり方に不安がある!という方は、いつでも当サポートセンターのサポートをご利用ください!

 

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筆者紹介

江頭 寛
福岡相続サポートセンター
代表取締役社長

生前対策から相続発生後の申告・納税に至るまで、皆様から寄せられる無料相談への対応や、希望する幸せな相続の実現に向けての対策立案と実行支援を、弁護士・税理士・司法書士・不動産鑑定士等の先生方をコーディネートしながら日々やらせて頂いてます。お客様にとってベストな相続並びに資産の有効活用を徹底的にサポートすることが私の最大の使命です。また、相続対策セミナーも全国各地で積極的に開催中。まずはお気軽にご相談ください。

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